ドメニカリ: 「2024年のトップ3はモンツァ、ラスベガス、アブダビ」
2024年に世界各地で行われた24戦は、トラック内外で数多くのドラマを生んだ。その中から特に印象深い瞬間として、F1のCEOであるステファノ・ドメニカリが選んだトップ3がある。
「感動的な瞬間は数多くあったが、フェラーリがモンツァで勝利したことは、特別な記憶として残っている。私自身がその環境を知っているからこそ、これは世界中に広がる情熱の象徴だ。他にも、ラスベガスでのマックスの圧倒的なタイトル獲得や、アブダビでマクラーレンが勝利したことも重要な瞬間だった。」
特にアブダビでのマクラーレンの活躍についてはこう付け加えた。
「ウィンブルドンの一回戦を思い出させるような緊張感だった。私の友人であるアンドレア（ステラ）の立場に身を置いてみると、彼の心拍数を測りたくなるほどだった。」
2024年シーズン全体の評価についてはこう述べている。
「今年のシーズンは8点だ。来年はもっと高い点数をつけられると思っている。最後まで興味を引きつける要素が揃っているし、多くの若い才能がグリッドに登場することも楽しみだ。」
フェラーリのハミルトンとアントネッリのデビュー
F1の未来について、ドメニカリはイモラ・サーキットで行われた授賞式の中で、特にイタリアの役割に注目した。まず触れたのは、ルイス・ハミルトンがフェラーリに加入するという話題である。
「彼のフェラーリでのデビューは大きな関心を集めるだろう。彼はイタリア語を学び、文化に適応しようとしている。彼にも伝えたが、それはとても重要なことだ。フェラーリでは以前の環境とは異なるものが待っているだろう。」
また、シャルル・ルクレールとの共存についてこう述べている。
「シャルルは、ルイスのような存在をチームに迎えることが簡単ではないと理解する必要がある。一方で、ルイスには自己の目標を達成するための強い意志とポジティブなエネルギーがある。彼はその目標をヘイローの中心にあるように常に意識しているはずだ。この二人が良い関係を築くことを願っている。」
さらに、イタリア人ドライバーであるアンドレア・キミ・アントネッリのメルセデスでのデビューにも言及した。
「キミは素晴らしい才能を持つ選手だが、彼には時間を与える必要がある。最初のメルボルングランプリでいきなりトップに立つとは期待しすぎてはいけない。しかし、彼がグリッドに立つこと自体がイタリアのモータースポーツ全体にとって重要な意義を持つ。」
また、2025年シーズンにはグリッドの4分の1が新人ドライバーとなる見込みである。この点について、ドメニカリは自信を示した。
「新しい顔ぶれが加わることで、特別なものが生まれるだろう。技術的にも非常に興味深いシーズンになる。」
2026年のルール改定について
最後に、2026年から施行される規定変更についても触れた。競技性の高さを維持しつつも、新しい挑戦を受け入れる必要があるとドメニカリは強調した。
「なぜ今ルールを変更するのかという疑問もあるだろう。しかし、必要な時に変化を先取りすることが重要だ。2021年に規定が変わった時も、車が6秒も遅くなると言われていたが、明らかに間違ったシミュレーションだった。」
さらにこう付け加えた。
「持続可能な燃料が中心的な役割を果たす未来が見えている。F1は、その実現を加速させるプラットフォームとなるだろう。」
