カルロス・サインツは、ウィリアムズで迎える初年度のF1シーズンにおいて、「表彰台はサプライズ」になると認めた。トップ4チームに食い込むためには「0.3~0.4秒」の差を埋める必要があり、それは容易なことではない。

「表彰台に上がったら驚くか? そうだ、それはサプライズだ」

ウィリアムズは2023年のF1シーズンをコンストラクターズランキング7位で終えたが、序盤戦では車両の重量超過に苦しみ、軽量化に注力せざるを得なかった。その影響もあり、2024年はランキング9位に転落し、シーズン後半の9レースで獲得した17ポイントのうち、13ポイントを軽量化されたマシンで稼ぐ形となった。

この改善はチームの前進を示すものだったが、それでもF1のトップ4に近づくには大きな壁がある。サインツ自身も、この差を埋める難しさを認めている。

「それは(メルボルンで表彰台に上がるようなことになれば)、はサプライズになるだろう。すでにみなさんも耳にしていると思うが、今年は移行の年であり、2026年のチャンスに向けた準備の年だと考えている。」

「昨年のウィリアムズはミッドフィールドに位置していたが、そこからトップ4に近づくのは容易ではない。昨シーズンの予選では、トップチームと中団チームの差が3~4テンポしかない場面もあったが、その0.3~0.4秒を縮めるのは、予算制限があり規則も厳しく制約されているこの時代では非常に難しいことだ。」

「だからこそ、昨年の競争の激しさを考えれば、まずはトップ10圏内に入ること自体が大きな挑戦になるだろう。その戦いに向けて準備はできているし、どんな展開になるか見てみたい。もしシーズン中に表彰台に上がることができれば、それは大歓迎だが、開幕戦から表彰台争いやトップ5争いができるとは期待していない。」

ウィリアムズは先日、シルバーストーン・サーキットで新車FW47の初走行を行い、サインツが最初にステアリングを握った後、チームメイトのアレックス・アルボンにバトンを渡した。

「ウィリアムズの進歩を示す良い機会だった。スポンサーやメディアを招いて、堂々と初走行を披露することができるだけの自信が、チームにあることを示している。」

「チームは新たな設備に自信を持っており、予定通りマシンを完成させ、問題なく走行できる状態に仕上げることができた。それを外部に示すことができたのは、良いことだ。チームは、現時点では控えめな姿勢を貫いている。だからといって、やる気がないわけではない。むしろ、2026年に向けてしっかりと準備を進める年だと認識しているということだ。」

「一方で、2025年については、チームの進歩は確かに感じられるが、その進歩だけで表彰台争いができるかと言えば、正直なところ可能性は低いと思う。でも、何が起こるかは分からない。私は楽観的に捉えたいし、少なくともテストや開幕戦までは、どこまで戦えるかをしっかり見極めたいと思っている。」