
アゼルバイジャンGP決勝(現地9月21日)、ウィリアムズのカルロス・サインツが3位でフィニッシュし、移籍後初の表彰台を獲得した。サインツはレース後、「ウィリアムズでのこの表彰台は、僕のキャリアで最高の瞬間だ」と強い感慨を示し、苦難のシーズンを象徴的に塗り替える一日となった。ロイターは「サインツが“キャリア・ベスト”と語った」と伝え、チーム首脳のジェームズ・ボウルズも「一生忘れない」と称賛している。
フェラーリからの移籍初年度、サインツはセットアップの難航や中団の大混戦に苦しみ、ポイントの積み上げに時間を要した。だがバクーでは予選・決勝ともに無理をし過ぎない速さを貫徹し、戦略面でも綻びのない運びで表彰台を確保。ESPNは「シーズンの評価を改めさせる一戦」と評し、モータースポート・ドットコムも「サインツ本人が“キャリア最高の表彰台”と位置づけた」と報じている。
このP3により、ウィリアムズは開発投資の“正答性”を実戦で示した格好だ。高効率ドラッグと縦方向特性の最適化が活きるバクーで結果を出せたことは、残り数戦のコース特性次第でさらなる上積みを期待させる。サインツは「チームにも自分にも必要だった結果」と述べ、次戦以降の継続性を誓った。