ピエール・ガスリーが2024年シーズンの最終戦アブダビGPで堅実な走りを見せ、ドライバーズランキングトップ10入り、アルピーヌは激しい中団争いを制してコンストラクターズ6位を確保した。この結果は、今シーズン終盤に見られたチームのパフォーマンス向上を象徴するものだった。

シーズン序盤にわずか9ポイントしか獲得できなかったアルピーヌだったが、ブラジルGPでのガスリーとエステバン・オコンのダブル表彰台をきっかけに勢いを取り戻した。その後、ガスリーは一貫して高い成績を維持し、シーズンを締めくくる重要な役割を果たした。

アブダビGPでは新しいチームメイトであるジャック・ドゥーハンとともに挑み、ガスリーはニコ・ヒュルケンベルグの3グリッド降格ペナルティの恩恵を受けて予選5位からスタート。レースではレッドブルやメルセデス勢のペースに及ばなかったものの、7位でチェッカーを受け、ハースとの差を広げる結果となった。

ピエール・ガスリー

「本当に嬉しい。非常に長いシーズンだったが、アブダビではコンストラクターズ6位を確保するという目標を達成できた。さらに、ニコ(ヒュルケンベルグ)とのドライバーズチャンピオンシップでも最後のレースで競り勝ち、ランキング10位を獲得した。シーズンを通してダメージを避けるクリーンなレースを心がけ、全ての目標を達成することができた。
チームの進化やマシンの開発具合を見ると、今シーズンを通しての努力が実を結んだと感じる。これは来年に向けた大きな自信につながる。」

チームの背景

アルピーヌはシーズンを通して大きな変化を経験した。オコンの途中離脱、新エンジンプログラムの終了、そしてオリバー・オークスのチームプリンシパル就任などが相次ぎ、波乱の一年となった。しかし、シーズン後半の躍進はチームの潜在能力を示すものであり、中団勢力の中で6位という結果は評価に値する。

ピエール・ガスリーの来季への展望

ガスリーは、2026年の大幅なレギュレーション変更を前に、2025年の準備に向けた希望を語った。アルピーヌは来季、メルセデス製パワーユニットを採用する予定であり、新たなパフォーマンス向上が期待されている。

「トップチームとの差はまだ大きいが、ファクトリーでの開発が実際のパフォーマンスに直結していることを感じている。どこから始めるかではなく、どこで終えるかが重要だとずっと言い続けてきた。この点で、2025年に向けて重要な学びが得られた。
シーズン終盤のレースではこれまで以上に強い姿を見せることができた。来年が待ち遠しいし、冬の間は少しリラックスして休みたい。チームがさらなるパフォーマンス向上を準備していることを知っているから、未来が楽しみだ。」

アルピーヌはジャック・ドゥーハンをフルタイムのドライバーに迎え、メルセデスやキック・ザウバーとともにルーキードライバーを起用する数少ないチームの一つとなる。ガスリーとともに挑む来季の展望は、期待と希望に満ちている。