
F1を傘下に置き事業所有をしているリバティ・メディアは、例年のように各チームが個別に新車を発表するのではなく、全チーム・全ドライバーが一堂に会する大規模なイベントを企画し、チケットは直ぐに完売した。
このイベントについて、マックス・フェルスタッペンは冗談交じりに「風邪でもひいて欠席したい」と語った。マクラーレンのランド・ノリスも、ファンにとっては魅力的なイベントであると認めつつも、自身は乗り気ではないようだ。
「多くのファンにとってはクールなイベントだと思う。F1にとっても大きな出来事だ。しかし、正直なところ、僕は家でリラックスしてシーズンの準備をしたい。」
一方で、熱狂的なF1ファンにとっては、このイベントが物足りないものになる可能性もある。メルセデスのチーム代表トト・ウォルフは、その理由を次のように説明した。
「メディアの注目を集めるのは間違いない。しかし、熱心なF1ファンにとっては、少しがっかりするかもしれない。なぜなら、各チームが発表するのは、実際に走る2025年型マシンではなく、過去の車両やショーカーに施された新しいカラーリングだからだ。そもそも、”完成形”のマシンが見られるのはテスト終了後だ。だから、結局のところ、メルボルン仕様の本当のマシンはまだ見られないんだ。」
それでも、F1がエンターテインメントとしての側面を強める中で、こうしたイベントには一定の価値があると認めた。
「少なくともファンが楽しんでくれるのであればいい。スプリントレースだって個人的には好きではないが、データによるとファンには好評らしい。データが示している以上、やってみる価値はある。」
フェラーリのチーム代表フレデリック・バスールも、この形式に批判的な意見が出ることを理解しつつ、意義を強調した。
「過去にも、新車発表と言いながら実際には前年のマシンを使うことはあった。実際、ほとんどのチームがフェイクパーツを使って発表してきた。このイベントはファンのためのものだ。何でもかんでも批判する必要はないと思う。」
また、今回の発表イベントでは、各チームに与えられる時間がわずか7分と短い。そのため、各チームの発表がコンパクトにまとまり、テンポよく進むと予想されている。
ハースのエステバン・オコンは、この新しい形式を前向きに捉えているようだ。
「一人のF1ファンとして考えると、各チームの新しいマシンの発表を順番に待つのは大変だった。何か他のことをしていて見逃すこともあるからね。」
「もちろん、我々にとってはまた一つイベントが増えるわけで、シーズンに向けて万全の準備をしたいという気持ちはある。しかし、これまでのように複数のチームが同じ日に発表するよりは、よっぽど整理されていて良いと思う。」

