アルピーヌのチーム代表であるオリバー・オークスは、2026年以降のメルセデス製パワーユニット(PU)の採用についてさらなる見解を示し、この決定を「意思表明」と位置づけた。チームがグリッド上位を目指すための明確な姿勢であると語った。
アルピーヌのメルセデスPU採用への道のり
アルピーヌは、2024年シーズン中に多くの変革を経験した。夏にはオークスが新チーム代表として就任し、9月には2025年をもってアルピーヌのワークスエンジンプログラムが終了することが発表された。そして11月、2026年から少なくとも2030年末までメルセデスがアルピーヌにPUを供給する契約が結ばれたことが公表された。この契約には、2026年からメルセデス製ギアボックスの使用も含まれるが、アルピーヌは2027年以降、自社製ギアボックスをエンストンで製造する計画も進めているという。
オークスはポッドキャストBeyond The Gridに出演し、この決定がいかに慎重に行われたものであり、チームの未来への意欲を反映しているかを語った。
「時代は変わるものであり、現状に満足していてはならない。今回の決定は、カスタマーチームになるという難しい選択だったが、チームにとって正しい判断だったと思う。」
「私たちはワークスチームであることを誇りに思っているし、2025年まで全員で協力するが、この選択は私たちがどこに向かいたいのかを示す大きな意思表明だったとも感じている。」
「最強のエンジンを手にするための選択」
オークスはさらに、チームが「最強のエンジン」を手にするための実利的な選択を行ったと明かした。
「私たちはただ参加するためだけにここにいるのではない。前進し続けるためにいるのだ。個人的な意見だが、私は最強のエンジンを車に載せたい。それがこの選択の理由だ。」
「私はグリッドの後方を歩くのではなく、前方で戦いたい。だからこそ、最強のエンジンを選び、チームが再びグリッド上位に戻るのを助けたいと思った。」
メルセデスPUへの信頼の理由
メルセデス製PUが2026年に強力であるという確信について、オークスは次のように語った。
「確実だと言い切ることはできない。何事にも絶対はないからだ。しかし、実利的に考えれば、メルセデスは規則変更があるたびに強力なパフォーマンスを示してきた。」
「現在でもメルセデスPUを搭載したカスタマーチームが世界選手権を争っているのを見れば、彼らの選択が非常に強力なものであることは明らかだ。」
「また、アストンマーティンがホンダと提携を始めるため、事実上メルセデスの枠が空いたという点でも、メルセデスPUを選ぶのは自然な選択だった。」