アルピーヌは、ジャック・ドゥーハンがシーズン最終戦アブダビグランプリで予定より早くF1レースデビューを果たすことを発表した。これに伴い、チームはエステバン・オコンを解放し、フランス人ドライバーが新チームであるハースのためにシーズン終了後のテストに参加できるようにするという。
オコンがエンストン拠点のチームを2024年シーズン終了後に去ることは、今年6月に既に確認されていた。その後、彼が2025年シーズンからルーキーのオリー・ベアマンと共にハースで走ることが発表されていた。
一方、アルピーヌは、リザーブドライバーであるドゥーハンが来季ピエール・ガスリーのチームメイトとしてラインアップに加わることを既に発表していたが、今回の決定により、オーストラリア人ドライバーがアブダビでグランプリデビューを果たすことになった。
この結果、オコンは58周にわたるシーズンフィナーレには参加しないことになるが、ヤス・マリーナ・サーキットでのシーズン終了後テストでハースのマシンをドライブする機会を得る。
アルピーヌの声明では次のように述べられている。
「BWTアルピーヌF1チームは、リザーブドライバーのジャック・ドゥーハンが2024年アブダビグランプリでエステバン・オコンに代わって出場することを発表する。この変更により、エステバンはハースのためにアブダビでのシーズン終了後テストに参加できるようになる。
「ジャックは、既に発表された通り、2025年シーズンにはピエール・ガスリーのチームメイトとして正式にドライバーを務める予定であり、今回のレースではリザーブドライバーナンバーである#61を使用する。また、ヤス・マリーナ・サーキットで行われるシーズン終了後のテストにもチームとして参加する予定である。
「チームはエステバンに対し、これまでの貢献に感謝の意を表し、彼がアルピーヌにおける歴史の一部として残ることを嬉しく思う。彼はアルピーヌにとって初のF1勝利を達成したドライバーである。我々は彼の今後の成功を祈っている。」
オコンはカタールでの厳しい週末を終えた直後にこのニュースを受けた。彼はグリッド最後尾からスタートし、1周目のコーナーでニコ・ヒュルケンベルグとフランコ・コラピントとの接触事故によりリタイアを喫していた。
アルピーヌのチーム代表であるオリバー・オークスは、公式発表前に、オコンを早期解放しドゥーハンにデビューさせることが双方にとって良い結果になると確信していたと語った。
「どちら側から提案があったかというよりも、全体的な合意から生まれた話だと思う。ジャックを早く起用するのは良いことだし、エステバンの側からすれば早く新たな一歩を踏み出せるのは良いことだ。
「どちらにとっても有益な選択肢であり、自然な形での決定だったと言える。エステバンはこのチームにとって重要な存在であり、両者にとって理にかなった結論であった。」
また、オークスはシーズン最終戦というプレッシャーの中でデビューするドゥーハンについても次のように語っている。
「ああいう場面でF1マシンを初めてドライブすることは簡単ではないと思う。だが、ジャックは非常にプロフェッショナルで、週末のフリープラクティス1や2を通じて順応していけると信じている。」