
アルピーヌは米国GP終盤に発生した“17位争い”のチームオーダー騒動について、「ピットウォールの指示は最終決定である」と強調し、フランコ・コラピントがピエール・ガスリーの後ろに留まるよう求めた指示に従わなかったことへ失望を表明した。
終盤、より新しいタイヤで追い上げたコラピントは、燃料管理や周回数の見極めを優先してポジション維持を指示されていたが、これを押し切ってオーバーテイクを敢行。最終的にガスリーの前、17位でチェッカーを受けた。チームは事後に内部で対応を協議するとしている。
アルピーヌのスティーブン・ニールセン常務ら首脳陣は「期待に反する行為だった」としつつ、処分の有無や詳細は「内々で対処する」として明言を避けた。コラピント本人は、タイヤ差と後方からのプレッシャーを理由に挙げ、「チームで学びに変える」と述べたと伝えられている。表彰台争いとは無縁の順位ながら、チーム判断とドライバーの裁量の線引きという、この世界で昔ながらのテーマを改めて浮き彫りにした一件だった。