
FIAスチュワードを務める元F1ドライバーのデレック・ワーウィックは、角田裕毅が苦しんでいる現状から、セルジオ・ペレスを放出したのは「間違いだったかもしれない」とコメントしつつも、レッドブルは角田をシーズン終了まで全面的にサポートすべきだと主張し、次のドライバー候補を巡る憶測に終止符を打つよう語った
「レッドブルは、2台目のマシンを速くする方法を見つけるべきだと思う。明らかに、マックスと同じクルマに乗せるだけでは機能していない」
「彼らは今までに多くのドライバーをそこに座らせてきた。皆、角田が速いドライバーであることは知っている。でも、彼は今、悲惨な状況にある。ペレスは僕らが思っていたよりもずっと良い仕事をしていたんだと、今になって分かる」
「僕はチームに言いたい。今こそ『角田がこのシートに今シーズンずっと座る』と明言すべき時だ。他のドライバーを検討しているとか、そういう話をずっとしていると、結局は角田にプレッシャーがかかるだけなんだ。本来ならリラックスしたステアリング操作で走るべきところを、無理をしてブレーキングが遅れたりしてしまう」
「だからこそ、2台目のドライバーが誰であっても、彼に『今シーズンは間違いなく君が乗るんだ』という確信を与える必要がある。たとえ彼が毎レースでクラッシュしようが、毎戦リタイアしようが関係ない。彼が今季シートにいると断言すべきだ」
「ペレスを手放したのは間違いだったか?そう見えてきたね」
「レッドブルのマシンは間違いなくグリッドの中で最も扱いづらいマシンだと思う。そして、それをドライブできるのはマックスだけなんだ。マシンは非常にフロント寄りで、至る所でオーバーステアが出ている。マックスはそれを好んでいるけど、他の誰がそのマシンに乗っても、同じようには走れない。つまり、チーム全体がマックスの希望に合わせて動いているんだ。それが他のドライバーにとっては不可能な状況を作っている。でも、もし僕がチーム代表だったとしても、今の開発方針を変えることはしないだろうね」
「ただ、なぜユウキのためにもう少しセットアップを変えて、速く走れるようにしないのか、僕には少し理解できない」
「ドライバーには、アンダーステアを好む者もいれば、オーバーステアを好む者もいる。だけど、グランプリドライバーというのは、世界最高峰の存在だ。どんなに扱いにくいマシンであっても、それを乗りこなす力があるべきなんだ」